琵琶湖に初めて蒸気船を浮かべた男・一庭啓二の知られざる生涯を多数の資料を基に明らかにする一冊。明治の文明開化における水運の発展の歴史を担った人物の物語。
●本書の内容
一庭啓二は弘化2(1845)年12月、京都寺町今出川上ルの商家で生まれた。安政3(1856)年、豊臣秀吉の時代から続く百艘船仲間の家に養子として入るも、家業は衰退していた。一庭はその立て直し策を思案し、蒸気船による運輸事業を行うことを決意した。蒸気船は明治2(1869)年3月、琵琶湖で運航をはじめ、一番丸と命名され、一庭はその一番丸の船長辞令を受ける。その後も一庭は一生涯を蒸気船の船長として過ごしたのであった。一番丸船長の一庭啓二の生涯と業績がここに描き出される。
●本書について
ISBN:978-4-89454-138-2
判型:B5判
頁数:262頁
価格:1,800円
発行日:2021年12月10日